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(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タービンの動翼へガスを噴射する一連のノズルの入口部分を複数のグループにまとめて
2以上の円弧上に不連続に配置し、これらの入口部分に共通した開閉弁を設け、当該開閉
弁を回転させることにより作動ノズルの数を増減させることを特徴とした可変ノズル数ガ
スタービン。
【請求項2】
少なくとも1つの請求項1の可変ノズル数ガスタービンを含むノズル総開口面積を可変
とする機構を備えたタービンを直列多段に備えた多段タービンであって、それぞれのター
ビンのノズル総開口面積を可変とする機構を独立して動作可能としたことを特徴とした多
段タービン。
【請求項3】
請求項1の可変ノズル数ガスタービンを直列多段に備えた多段タービンの制御方法であ
って、各タービンのノズル総開口面積を供給ガス流量の変化に伴い比例して変化させるが
、供給ガス圧の変化に対してはガス圧の低下に従い後段のタービンのノズル総開口面積を
より減らすことを特徴とした多段タービンの制御方法。
【請求項4】
それぞれ個別の回転数で回転可能な請求項1の可変ノズル数ガスタービンを直列多段に
備えた多段タービンの制御方法であって、流入するガス圧が低下すると後段の側から順番
にノズル総開口面積を最大とすることを特徴とする多段タービンの制御方法。
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【請求項5】
排気ガスタービンとして請求項1に記載の可変ノズル数ガスタービン又は、請求項2も
しくは請求項3の制御方法を用いた多段タービンを備えたことを特徴とした、容積型内燃
機関。
【請求項6】
圧縮タービンと、当該圧縮タービンから供給される圧縮ガスにより駆動される請求項1
の可変ノズル数ガスタービンを回生機として備えたことを特徴とした、タービン式圧縮機
。
【請求項7】
請求項5のタービン式圧縮機を過給タービンとして備えた内燃機関。
【請求項8】
流体圧で選択的に駆動される2つのピストンと、一方のピストンが作動すると開閉弁を
1段階作動ノズル数が増える方向に動作し、他方のピストンが作動すると1段階開閉弁を
作動ノズル数が減る方向に動作する駆動系を備え、当該ピストンから開閉弁までの駆動系
に送り機構を備え、更に作動後に両ピストンに掛かる荷重を等しくする機構と、当該両ピ
ストンを標準位置に戻すスプリングと、開閉弁をノズルが半開状態とならない位置に留め
る位置決め機構を備えた、請求項1の可変ノズル数タービンのノズル開閉弁制御システム
。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、流入ガス量が大きく変化する用途に対して常に高い効率を実現するガスター
ビンとその利用に関するものである。
【背景技術】
【0002】
ガスタービンは、コンパクトで効率が高く、往復部が無いのでフリクションが少なく、
軸受け以外に摺動部がないので高温に強い優れた特性を有している。そのため容積型機関
の排気ガスに残る圧力エネルギーを動力に変換する排気ガスタービンとして使われること
も多い。
【0003】
しかし、車両などの移動体で用いられる原動機の回転数や負荷は、移動体の加速状態や
路面の傾斜などの運転状態により大きく変動し、通過ガス量は大きく変化する。それに対
してガスタービンは設計されたガスの供給圧力と流量から外れたところでは効率が大きく
低下する。そのためガスタービン機関や排気タービン付の内燃機関を移動体などで利用す
ると、パーシャル効率が低く、実用燃費が悪いという問題がある。
【0004】
この点を少しでも改良するために、ガスタービンのノズルを構成するベーン(vane
) の角度を変化させ、タービンのノズルの総開口面積を変える可変ノズル付タービン(
variable nozzle turbine)があり(例えば、特許文献1参照)
、車両用ターボチャージャー(automotive turbocharger)など
に用いられている。
【特許文献1】特開2001-12252公報 図2
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
可変ノズル付タービンのベーンの角度を変えることにより形成されるノズル形状は先端
が細い先細ノズル(convergent nozzle)形状であり、ガス流速が音速
になる限界圧力(critical pressure)までしか用いることは出来ない
ものである。またベーンの角度を動かせば、ガス流速に対するタービンの周速度と動翼の
流入角と流出角との関係が理想的な状態から外れてくるので、効率の最大ポイントからガ
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ス流量が変化すると効率が悪化することには変わりがなかった。また、温度変化が大きい
ハウジングに挟まれ、高温にさらされるベーンを可動可能とするためには充分なクリアラ
ンスが必要で、漏れが生じる問題があり、耐熱部品の多さも問題である。
【0006】
タービン型圧縮機はコンパクトで効率が高い特徴から、容積型機関の過給機のように比
較的低い圧力で大量のガスを圧縮する場合に適したものである。しかし、出力タービンと
して用いる場合と同様に、設計されたガスの供給容積と圧縮比から外れたところでは効率
が大きく低下し、更に圧縮比に対して通過ガス量が少なければサージング(surgin
g)を起こし、騒音を発し、機能が低下する問題がある。そこでパーシャル状態とするに
はサージバルブを設けて過給した空気を開放したり、スロットルバルブで入口に絞りを入
れたりして通過ガス量を調整する必要があった。これらは圧縮機に無駄な仕事をさせるこ
とであり、効率の点で問題があった。
【0007】
容積型機関に用いる、排気タービンにより過給タービンを駆動するターボチャージャー
では、効率の良い領域が狭いというタービン型圧縮機の特性上、機関の中速域に合わせて
タービンが最適設計されるのが一般的である。そのため高速域ではタービン回転数が限界
を超えて上昇しないように、ウェイストゲートバルブ (wastegate valve
)で排気を大気圧に開放して入口圧力の安定化を図っている。またタービン回転数に対し
て容積型機関の回転数が遅い場合には、サージの発生を避けるためにサージバルブで過給
したガスの一部を開放するなどの手法がとられる。これらはエネルギーを無駄に捨てるも
のである。
【0008】
排気タービンの入口圧力が変化せず、負荷も安定していれば排気タービンの回転数はほ
ぼ一定になるので、機関の回転数が上昇しても過給タービンの回転数は変わらず、過給タ
ービン出口部の面積でチョークされるとそれ以上の重量のガスは供給できない。機関が高
速域でより多くの体積のガスを吸気としてシリンダー内に取り入れようとしても、ガスの
重量は変わらないので過給圧が低下するだけで、出力は変わらずにトルクが減少する。そ
のためターボチャージャー付機関は中速域でトルクが大きい特性となり、無過給機関と比
べて同一出力で最大トルクがかなり大きい特性となる。これは手動変速を備えた車両では
運転がしやすい利点ともなるが、トルクによりサイズが決まる自動変速機や発電機と組み
合わせる場合にシステム全体が大型化する問題がある。
【課題を解決するための手段と発明の効果】
【0009】
本発明の第1の課題解決手段は、タービンの動翼へガスを噴射する一連のノズルの入口
部分をいくつかのグループにまとめて円弧上に配置し、これらの入口部分に共通した開閉
弁を設け、当該開閉弁を回転させることにより作動ノズルの数を増減させることを特徴と
したガスタービンタである。以下、本課題解決手段によるガスタービンを可変ノズル数タ
ービン(variable nozzle number turbine)と呼ぶ。
【0010】
可変ノズル数タービンは、ノズルの数を変化させることによりノズルの総開口面積を変
化させガス流量の変化に対応する。ノズル自体は固定されているので、タービン回転数が
安定した使い方では、タービンの周速度と動翼の流入角と流出角との関係は一定しており
、ガス流量が変化しても効率を高く保つことが出来る。そのため従来の可変ノズル付ター
ビンと比較してパーシャル効率が向上する利点がある。また、ノズル形状の自由度が高く
、音速以上の流速を実現する末広ノズル(convergent nozzle)形状と
することもでき、音速流体の衝撃波に対しても高い剛性が確保できる利点がある。このこ
とにより高い圧力に対しても一段のタービンで効率良く動力に変換可能となる。
このノズルの開閉は、タービンの軸を中心に回転する開閉弁により行われ、最低数の耐
熱部品の増加で実現できる。また開閉弁のシール面はタービン軸を中心とした単純な面で
構成されるので、熱歪に対してシール性を維持するのが容易な特徴を持つ。
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【0011】
可変ノズル数タービンは、使用状態の中で負荷が変動するガスタービン機関に利用する
場合にパーシャル効率が向上するため有効なものである。また2ストローク、4ストロー
ク、6ストロークサイクル機関などの容積型機関の排気タービンとして利用した場合に、
使用頻度の高い低負荷の状態で効率良く外部に動力を取り出すことができる。これまで車
両では実用されなかったターボチャージャーによる発電が行えるようになる利点がある。
【0012】
なお溶着を考慮すると、当該ノズル開閉弁はタービンハウジングとは別の素材であるこ
とが望ましい。タービンハウジングが耐熱合金で作られるのであれば耐熱セラミックで作
られることが望ましい。また、ノズルの数を減らした場合、動翼内のガスの流れが断続す
るので、動翼部で圧力変化のない衝動タービンもしくはそれに近いタービンとして設計す
ることが望ましい。
【0013】
本発明の第2の課題解決手段は、少なくとも1つの第1の課題解決手段によるガスター
ビンを含むノズル総開口面積を可変とする機構を備えたタービンを直列多段に備えた多段
タービンであって、それぞれのタービンのノズル総開口面積を可変とする機構を独立して
動作可能としたことを特徴とした多段タービンである。
【0014】
本発明の第2の課題解決手段によるガスタービンは、1軸のタービンで高い流入圧に対
応可能で、かつガス流量の変化により効率良く対応できるタービとなる。多段にすれば音
速以下のガス流速を用いる場合でも、1段当りの出口入口の圧力比を1.9として、2段
にすれば3.6気圧、3段にすれば6.8気圧までの高い圧力を扱うことが出来る。
【0015】
本課題解決手段による多段タービンではガス流量の低下に対応するためには、タービン
の総開口面積を基本的には流量に比例して減少させるが、入口圧力の低下により効率よく
対応するために、圧力の低下と共に後段のタービンのノズル総開口面積を余計に減少させ
る。タービン入口圧力が低下した場合は、タービン一段当たり出口入口の圧力比が下がる
ことにより、流速が低下するが、それ以上にガスの膨張率が小さくなり、後段に入るガス
の容積流量は余計に下がるからである。
【0016】
本発明の第3の課題解決手段は、複数の軸を備え、少なくとも1つの第1の課題解決手
段によるガスタービンを含むノズル総開口面積を可変とする機構を備えたタービンを直列
多段に備えた多段タービンの制御方法であって、流入するガス圧が低下すると後段の側か
ら順番にノズル総開口面積を最大とすることを特徴とする多段ガスタービンの制御方法で
ある。
【0017】
本発明の第3の課題解決手段による制御方法は、前段のタービンの回転数の維持が、よ
り低い流入ガス圧に対して可能な利点がある。内燃機関のターボチャージャーとして用い
る場合など、前段で過給タービンを駆動する構造とすれば、機関の負荷が下がり流入ガス
圧が低下した場合に、前段のタービンの回転数が維持できなくなる前に、後段のポート面
積を最大とし、前段のタービンの出口入口圧の比を大きくする。このように本課題解決手
段による制御により、前段のタービンの回転数をより広い領域で維持することができるの
で、過給圧をより安定させることができ、機関負荷の増大に対してレスポンスが向上する
。2段目のタービンのノズル開閉弁手前にウェイストゲートバルブを設けて圧力を開放し
ても同様の効果があることは自明であるので、この手法は入口ガス圧が所定圧以下に低下
すると後段のタービンのノズル総開口面積を最大化する本発明の概念に含まれるものであ
る。
【0018】
また複数の軸を備えることにより、回転数が異なるタービンの組み合わせにも対応が可
能なので、例えば前段のタービンは超音速のガス流速を用いるものとし、後段は音速以下
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のガス流速を用いることもできる。この場合、ノズル総開口面積の制御の仕方を、超音速
を用いる前段は効率の低下する超過膨張(over expansion)を避け、入口
出口の圧力比は変えないように制御し、後段の音速以下のガス流速を扱うタービンだけで
圧力変化に対応し、最終的に圧力の低下に伴いタービンのノズル総開口面積を最大とする
制御を行なうことでも、2段で4気圧から7気圧くらいまでの変化に対応可能で、かつ前
段で駆動する過給タービンは安定した回転数に保つことができる。
【0019】
本発明の第4の課題解決手段は、排気タービンとして第1の課題解決手段によるガスタ
ービンを備えた容積型内燃機関である。
【0020】
第4の課題解決手段による内燃機関は、機関回転数が変化し排気ガス量が変わっても、
排気に残る圧力エネルギーを効率良く動力に変換できる利点を持つ。
【0021】
本発明の第5の課題解決手段は、圧縮タービンと、当該圧縮タービンから供給される圧
縮ガスにより駆動される第1の課題解決手段によるガスタービンを回生機として備えたこ
とを特徴とした、タービン式圧縮機である。
【0022】
本発明の第5の課題解決手段によるタービン式圧縮機は、通常サージが発生するガス流
量でも、圧縮ガスを可変ノズル数タービンに循環させ、圧縮タービンの仕事のエネルギー
を回生しながら、サージングを回避するものである。サージバルブと異なりエネルギーを
無駄に捨てること無く、サージ領域を気にせず圧縮タービンを使用できるようになる利点
がある。
【0023】
なお本課題解決手段によるタービン式圧縮機は、回生機である可変ノズル数タービンを
同軸に備えたものに限らない。圧縮タービンで生成した余分な圧縮ガスを可変ノズル数タ
ービンでエネルギーを回生できれば良いので、回生機が独立した軸を有し発電機などの別
の機器を駆動するものなどが含まれる。
【0024】
本発明の第6の課題解決手段は、第5の課題解決手段によるタービン式圧縮機を過給タ
ービンとして備えた内燃機関である。
【0025】
本発明の第6の課題解決手段による内燃機関は、過給タービンは流量が変化しても常に
高い効率で過給が可能なので、機関回転数の高いところにタービン特性を合わせて設計し
ても、機関回転数の低いところでも、ノズル開閉弁を開くことにより回転数を下げずに運
転が可能である。そのため通常の過給タービンを使用した場合と異なり、機関最高回転数
近くの吸気量に合わせて過給タービンを設定しても、機関回転数が低い場合にも過給圧を
維持できるため、機関のトルクをフラット化できる効果がある。この特徴は機関の大きさ
の割合に高い出力を実現することができる利点となると同時に、よりコンパクトな変速機
や発電システムを選択できる利点となる。特に自動変速機と組み合わせた車両では、同一
出力の無過給機関と同じサイズの変速機が使えることは、車両に対する搭載が容易となり
、無過給機関との互換性が高まり、利点として大きい。
【0026】
また、機関回転数によらずにタービン回転数により過給圧を変化させ機関トルクを制御
することができるので、スロットルバルブによるポンピングロスを無くし、燃費効率を高
めることができる。通常の使用ではサージバルブやウェイストゲートバルブなどで高圧ガ
スを無駄に捨てる必要がないことも燃費の改善に効果がある。
【0027】
本発明の第7の課題解決手段は、流体圧で選択的に駆動される2つのピストンと、一方
のピストンが作動すると開閉弁を1段階作動ノズル数が増える方向に動作し、他方のピス
トンが作動すると1段階開閉弁を作動ノズル数が減る方向に動作する駆動系を備え、当該
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ピストンから開閉弁までの駆動系に送り機構を備え、更に作動後に両ピストンに掛かる荷
重を等しくする機構と、当該両ピストンを標準位置に戻すスプリングと、開閉弁をノズル
が半開状態とならない位置に留める位置決め機構を備えたことを特徴とした、第1の課題
解決手段によるガスタービンのノズル開閉弁制御システムである。
【0028】
本発明の第7の課題解決手段によるノズル開閉弁の制御システムは、タービン入力圧力
などの流体圧を動力源として可変ノズル数タービンのノズル開閉弁をステップ状に動作す
る機能を備えたものとなる。高価な部品であるサーボモーターやその電源を必要とせず、
低コストである。電子部品のメンテナンスが難しい場合など、電子部品を使用しない制御
システムとして有用である。起動トルクが大きく、開閉弁がロックを起こさない利点もあ
る。後述する実施例は、全て流体圧による制御部品で構成しているが、当該実施例をベー
スとして一部の部品を圧力スイッチや電磁切換弁や単純なロジック回路などの簡易な電子
部品に置換することも可能である。更に複雑な制御を行いたい場合には、圧力センサ、位
置センサ、コンピュータなどに置換していくことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】第1の課題解決手段によるガスタービンの断面図(実施例1)
【図2】第1図のガスタービンのZ-Z拡大部分断面図(実施例1)
【図3】第2の課題解決手段による二段ガスタービンの断面図。(B)図は(A)図のY
-Y断面図となっている。(実施例2)
【図4】実施例2のタービンのノズル開口数制御マップ。左図は第1タービンのものであ
り、右図は第2タービンのものを示す。(実施例2)
【図5】第2の課題解決手段による第2の実施例の多段ガスタービンの断面図(実施例3
)
【図6】第3の課題解決手段による実施例3のタービンのノズル開口数制御マップ。左図
は第1タービンのものであり、右図は第2タービンのものを示す。(実施例3)
【図7】第5の課題解決手段による回生機を備えたタービン式圧縮機(実施例4)
【図8】同、タービン式圧縮機の特性図(実施例4)
【図9】第6の課題解決手段による内燃機関の第1の実施例の模式図(実施例5)
【図10】第6の課題解決手段による内燃機関の第2の実施例の模式図(実施例6)
【図11】第6の課題解決手段による内燃機関の第3の実施例の模式図(実施例7)
【図12】第4と第6の課題解決手段を採用した6サイクル機関のノズル開閉弁制御シス
テム図である。(B)図は補助図である。(実施例8)
【図13】第7の課題解決手段によるノズル開閉弁の制御システム。(A)図は開閉弁と
その駆動ギヤの部分図であり、(B)図は位置決め機構図である。(実施例9)
【図14】同、制御システムの送り機構部分図。左図は基準位置、右図は作動位置を示す
。(実施例9)
【図15】同、制御システムの駆動レバーと流体回路図(実施例9)
【符号の説明】
【0030】
1 容積型機関(6サイクル機関)
24 アクセルセンサ
52 回転数センサ
63 排気触媒
68 排気センサ
75 圧力検出兼燃料供給機
80 排気マニホールド(燃焼室を含む)
88 排気タンク
90 流体路
91、92 ピストン
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151、151B 発電機
161 トルクリミッター
200 回生機付タービン式圧縮機
200b 圧縮機吸入口
200d 回生タービンのガス排出口
220 エアタンク
221 吸気マニホールド
250 タービン駆動モーター
260、360、460、470 回転アクチュエータ
280 圧縮タービン
290 圧縮機スクロール室
300 スクロール型可変ノズル数タービン
310、310B、315 ノズル開閉弁
310b 同、ストッパー
311、312、311b、312b ノズル開閉弁の開口部
330、340、350 タービンハウジング
331、332 ノズル
334 332のノズル開口部
336 ハウジング組み付け金具
361、461、471 駆動ギヤ
362、365、371、375、378 スプリング
363 ローラー付アーム
364 ラチェット
366 ラチェットホルダー
367 ラチェットコントロールプレート
368 2段飛び防止プレート
369 固定ピン
370 駆動レバー
372、373 ポペットバルブ
374 ダイヤフラムバルブ
376、377 バルブ
380、380B 出力タービン
385 回生タービン
388、388B タービン軸
400、400B 軸流型ガスタービン
410 1段目のタービンのノズル開閉弁
420 2段目のタービンのノズル開閉弁
421、421b、422、422b 2段目のタービンのノズル開閉弁の開口部
441、442 2段目のタービンのノズル
480 軸流タービン主軸
490 2段目のタービン
495 ワンウェイクラッチ
550 機関出力補助モーター
560 モーター制御機
561 動力線
580 バッテリー
610 コンピュータ
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、実施例に基づき本発明の実施形態を説明する。
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【実施例1】
【0032】
図1は本発明の第1の課題解決手段の実施例であるスクロール型のガスタービン300
の断面図を示す。ノズル開閉弁310には外部から回転を受けるギヤが内側に切られてお
り、駆動ギヤ361により外部より回転アクチュエータ360で開閉する。本図ではノズ
ル331、332は変位図示されており、ハウジング330に90°毎に径方向と軸方向
に開口部を持つ4つのグループに別れ、交互に、点対称に全部で16配置されている。本
実施例では開閉弁に掛かる圧力荷重を均等にするためにノズルは点対称に配置されている
が、機能的には必ずしも点対称の配置とする必要は無い。
【0033】
図2は、図1のガスタービンの開閉弁310より内側の拡大Z-Z断面図を示す。ター
ビン380は断面図とせずに正面図で示してある。1点鎖線の右側はタービンハウジング
を省略し、開閉弁を実線で、ノズル入口形状の想像線を1点鎖線で示している。開閉弁3
10にはノズルの開閉のための開口部311、312、311b、312bがタービン3
80の回転軸を中心に点対称に合計4つ設けられている。本実施例では、このうち311
と311bは円筒面上にあり、312、312bは円盤上の面にある。このようにノズル
開口部はタービン軸を中心とした回転面であれば、円筒面、円盤面、円錐面や球面等の単
純な面に配置することができる。シール面は片面で行なえ、ガス圧による押し付け力もあ
るので、温度変化に対してシール性の確保は容易である。
【0034】
タービン軸を中心とした開閉弁310の回転によりノズルは開閉されるが、本図の位置
では16個のノズルのうち、入口が円筒面にあるノズル331、331bが点対称に2個
ずつの計4個、入口が円盤面にあるノズル332、332bが点対称に3個ずつ計6個の
合計10個のノズルが開き、ガスをタービンに向けて噴出している状態となっている。最
低は2個のノズルが開いた状態から点対称にあるノズルを2個ずつ同時に開くことにより
、最大16個のノズルを開口することができる。その間、ノズル開閉弁310は80°弱
回転する。
【0035】
本実施例では開閉弁の動作はノズル入口が半開状態になることがないようにステップ状
に行っている。ノズルが半開であるとそのノズル内のガス流速はバルブで絞られて他のノ
ズルの流速より遅くなり、かえって抵抗となるからである。ノズルの数が充分多ければ、
開閉弁を連続的に動かしても抵抗の増加も少なく特に問題が生じるわけではない。
【0036】
ここで各ノズルは流速が等しければ良く、通路面積は同一であることを要しない。たと
えば最も狭いノズルは機関のアイドル時に必要な面積にあわせることも可能である。また
タービンのノズル数が2つ単位で増減することにより、ノズル数が少なくなるとノズル数
が1段階変化しただけでもノズル面積の変化は大きくなる。たとえばノズル数2で使用し
ていた場合にノズル数を4に変化させた場合、ノズル面積は同一面積とすると2倍にも変
化することとなるので、ノズル数が最初に増える際に開くノズルの通路面積を特に小さく
して、この変化率を小さくすることもできる。
【実施例2】
【0037】
図3は、第1の課題解決手段による軸流タービンを同軸に2段備えた、第2の課題解決
手段による2段タービン400である。(B)図は、(A)図のY-Y断面図となってい
る。ノズル開閉弁410、420には外部から駆動するためのギヤが切られており、駆動
ギヤ461、471により回転アクチュエータ460、470で駆動される。
【0038】
(A)図は、(B)図のタービンを左側から第2タービンのノズル開閉弁420とター
ビンハウジング330にあるノズル入口を見た正面図である。421、421b、422
、422bはノズル開閉弁420の開口部であり、これらの開口部からタービンのノズル
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の入口441、442が見えている。本実施例ではノズル開口部はすべて円盤面上に配置
されている。ノズル開閉弁420は運転状態により外部から駆動され回転し、作動ノズル
数を変える。本実施例ではガス流がタービン軸から遠ざかる方向のノズル441が点対称
に片側8個の計16個、タービン軸に近づく方向のノズル442が点対称に片側8個の計
16個の全部で合計32個のノズルがあり、ノズル位置は90°毎に径方向に交互にまと
まって配置されている。本図はこれらのノズルがすべて開いた時の開閉弁位置を示してい
る。本実施例では開閉弁の開閉は、最低は4個のノズルが開いた状態から90°おきの位
置にあるノズルを4個ずつ同時にステップ状に開くことにより行なう。1段目のタービン
もこのノズル開閉弁の構成は同様となっている。
【0039】
図4は本実施例のタービンのノズル開口数制御マップである。横軸はガスタービン全体
の入口の流入圧力であり、縦軸はその時間当たりに流入するガス容積であるガス流量を表
している。左図は1段目と2段目の出口入口圧力比が均等であると仮定した場合の、1段
目のタービンの開口ノズル数の制御マップである。1段目のタービンの出口流速は出口入
口の差圧の出口圧力に対する割合の平方根に比例し、ガスの体積は出口入口圧力比に反比
例して膨張するので、流入圧力の下がり方が少ない間はタービン全体の入口ガス容積流量
にほぼ比例したノズル数となるが、流入圧力が大きく低下するとノズル出口の流速の低下
が大きく、ノズル数をより多く必要とするようになる。流入圧力が低くガス流量が多いマ
ップ左上の領域に、全てのノズルを開いた場合でもノズル数が不足する領域が存在するが
、排気タービンとして用いる場合では機関が低負荷高回転で駆動している場合であり、そ
の頻度は低く効率は問題とならない。実際に機関と組み合わせた場合にこの領域に流入圧
力とガス流量があると、ノズル出口でチョークされ流入圧力が高まり、時間経過に従いノ
ズルの数に見合った領域まで移行する。
【0040】
右図は本実施例の2段目のタービンのノズル開口数制御マップである。ここでの流入圧
力とガス流量は左図と同じガスタービン全体の入口圧力とガス流量である。流入圧力が最
大のときはガス流量に比例したノズル数となっている。しかし流入圧力が最大圧から低下
すると1段当たりのタービンの入口出口圧力比が下がり、1段目のタービンのガスの膨張
率が下がるので最大圧のときと比較すると1段目のタービンへのガス容積流量の減少以上
に2段目のガス容積流量の減少率が大きい。そのため2段目のタービンはノズルの総開口
面積をより減らす必要が生じる。更に大きくガス圧が低下すると一段目と同様にノズル出
口の流速の低下が大きく、ノズルの総開口面積は多く必要となるのでこのような制御マッ
プとなる。
【実施例3】
【0041】
図5は第2の課題解決手段による第2の実施例の断面図を示す。ノズル開閉弁などの構
造は図3の実施例と同一である。本実施例の2段目のタービン490は主軸480に対し
てワンウェイクラッチ495を介して接続しており、実質的に2軸タービンとなっている
。タービン全体の入口ガス圧が低下して一段で吸収できるガス圧になると、2段目の開閉
弁は全開となりノズルの総開口面積を最大として、1段目のノズル出口流速を維持し主軸
480の回転数を維持するように作動する。このとき2段目のタービンノズルからの噴出
ガス流速は遅くなるので、2段目のタービン490の回転数は下がりワンウェイクラッチ
495はフリーになり、1段目のタービンのみで主軸480は駆動される。
【0042】
図6右図は本実施例の2段目のタービンのノズル開口数制御マップである。流入圧力が
高いときは基本的に図4と同様である。流入圧力が1段のタービンのみで対応できる圧と
なると、2段目のタービンのノズルを全て開くことによりノズルの総開口面積を最大とし
て、2段目のタービンの入口ガス圧を下げる。
【0043】
図6左図は本実施例のタービンの1段目の開口ノズル数の制御マップである。流入圧が
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所定圧以下に低下し2段目のタービンのノズルが全て開くと、1段目のタービンの出口圧
力は大気圧に近づくのでノズル出口のガス容積流量は多くなる反面、入口出口圧力比の上
昇により流速は上がる。実施例の切り替え圧では流速が上がる効果の方が大きく、2段目
のバルブを全部開いた場合には1段目のノズルの数は多少減らす必要が出るためにこのよ
うな制御マップとなる。
【0044】
以上のようなマップで制御することにより、ガス流量や流入圧力が低下した場合にも効
率良く動力に変換できるばかりでなく、上流のタービン回転数は全負荷時に近い回転を低
負荷時にも維持することができ、次に機関の負荷が高くなった場合に1段目のタービン軸
の回転数が高く維持されているので、それにより駆動される過給タービンなどを速やかに
高負荷状態に移行できる利点がある。
【実施例4】
【0045】
図7は第5の課題解決手段によるタービン式圧縮機の断面図である。圧縮タービン28
0により作られた圧縮ガスの一部により駆動される回生機としての可変ノズル数タービン
385を背面に備えている。当該タービン385は圧縮タービンのスクロール室290に
開閉弁315を備えており、圧縮タービンにより圧縮された余剰ガスを温度低下しないう
ちに速やかに駆動力に回生し、入力軸288からの駆動力と共に圧縮タービン280を駆
動する。
【0046】
図8はそのタービンの特性図を示す。横軸は圧縮機全体の出口のガス容積流量であり、
縦軸は圧縮圧力である。太い実線で表した右下がりの曲線は設計回転数の100%、90
%、70%の回転数での圧縮タービン280単独の特性である。右上がりの斜めの太い実
線は圧縮タービン280単独のサージラインを示している。このラインより左側はサージ
が発生するサージ領域である。そのためサージラインから遠ざけた領域で使用したいわけ
であるが、圧縮タービンの効率の良い領域はサージラインのすぐ右側の特性曲線の圧力の
高い領域に存在するので、そのような使用は効率が低下する。
【0047】
それに対して点線は本課題解決手段によるタービン式圧縮機の特性を示している。回生
機である可変ノズル数タービンのノズルを全て閉じた場合には実線のタービン280単独
の特性を持つ。流量が減ると、サージ領域に入る前に可変ノズル数タービンの開閉弁を開
き、作動ノズル数を0から2つずつステップ状に16まで作動させることでこのような特
性となる。開閉弁を全閉とする必要がある点は、排気タービンとして使用する場合と異な
る特徴である。
【0048】
本課題解決手段による回生機を備えたタービン式圧縮機は、圧縮タービン280を圧縮
圧力の高い効率の良い領域で常に使用できるので、広い領域で効率良い圧縮機となる。当
該実施例では、流量が0に近い領域で過給機としての使用に対しては実用上問題ない範囲
でサージ領域を残しているが、回生機としての可変ノズル数タービンを更に少し大きいも
のとすれば、この領域を完全に無くすことも可能である。
【実施例5】
【0049】
図9は第6の課題解決手段による内燃機関1の模式図である。本実施例から第7の実施
例では排気タービンにも本発明の可変ノズル数ガスタービンを使用しており、第4の課題
解決手段の実施例にもなっており、その出力を発電機151で電力に変換している。この
電力でモーター250を駆動し、過給機としての本発明による回生機付圧縮タービンを駆
動している。モーター250によりタービンの回転数を制御することにより、過給圧を制
御することができる。
【0050】
機関は回転数が増えるとそれに比例して吸気ガスの流入も増え、過給圧に比例してトル
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クが増える。図8の特性のタービンを内燃機関の過給機として用いた場合、横軸は機関回
転数、縦軸はそれに対する機関が出力可能な限界トルク特性を示していると理解すること
ができる。フラットなトルク特性を実現可能であることと、そのトルクを過給タービンの
回転数で制御可能なことを示している。また、回生に用いる可変ノズル数タービンは、細
いノズルを数多く持つ方が機関のトルク特性がフラットになること、特に開閉弁が全開に
近い方のノズルの面積を小さくした方がその効果が高いことが理解される。
【実施例6】
【0051】
図10は第6の課題解決手段による内燃機関の第2の実施例の模式図である。排気ター
ビンとしての可変ノズル数タービン381の出力により本発明のタービン式圧縮機を駆動
し、過給気を機関1に供給している。余剰出力は発電機151で電気に変換している。こ
の発電機の負荷を変えることにより、タービンの回転数を制御し、過給圧を制御している
。タービンシャフトが長くなり共振振動が発生しやすいので、共振トルクを下げるトルク
リミッター161を備えている。
【実施例7】
【0052】
図11は第6の課題解決手段による内燃機関の第3の実施例の模式図である。排気ター
ビンとして2段の可変ノズル数タービン380、380Bを備えているので、更に第2の
課題解決手段にもなっている。1段目の可変ノズル数タービン381の出力により圧縮タ
ービン280を駆動し、余剰出力は発電機151で電気に変換している。この発電機の負
荷トルクを調整することにより、タービンの回転数を制御し、過給圧を制御している。過
給気の一部により駆動される回生機である別軸の可変ノズル数タービン385と、2段目
の排気タービン380Bにより発電機151Bを駆動し、ここでも発電を行っている。
【実施例8】
【0053】
図12は第4と第6の課題解決手段を採用した6サイクル機関の制御システムの模式図
である。本発明によるタービン式圧縮機を過給タービンとして、本発明の可変ノズル数タ
ービンを排気タービンとして備えた6サイクル機関1であり、その構成は図9の模式図と
同じである。(B)図は(A)図で表示できなかった動力線を示すための補助図であり、
機関1を上方から見た図となっている。
制御コンピュータ610は排気タービンの入口圧である排気圧を検知する手段75と、
機関回転数を検知する手段52と、アクセル開度を検出する手段24を備えている。モー
ター制御機560は発電機151の発電トルクと、タービン駆動モーター250のトルク
と、機関出力補助モーター550のトルクをコンピュータの指示に従い制御する手段を備
えている。コンピュータ610は排気圧に対して排気タービンが常に適切な回転数になる
ように発電機151の回転数を指示し、アクセルセンサ24の検出値により過給圧を制御
するために、モーター250の回転数の指示を与え、機関出力補助モーター550のトル
クを指示している。機関出力補助モーター550は主に発電機151からの電力で駆動さ
れているが、一時的な電力の過不足はバッテリー580により補われる。
【0054】
更にコンピュータ610には、可変ノズル数タービンの開閉弁を開閉するアクチュエー
タ360、260を駆動する手段が備えられている。機関の回転数センサ52の検出値と
、モーター250の回転数から判断しアクチュエータ260を駆動し、タービン式圧縮機
200の圧縮タービンがサージ領域に入らないように回生タービンのノズル数を制御して
いる。過給タービンの出口にはエアタンク220が備えられ、機関の吸気による脈動を吸
収しタービンのサージの発生を抑制している。また、機関の回転数及びアクセル開度に対
して適切な排気圧となるように、排気圧検出値から判断してアクチュエータ360を駆動
し、排気タービンのノズルの数を制御している。
【0055】
ここで、排気圧を一定に保つのであれば、排気圧検知手段75は圧力スイッチで充分で
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ある。また、過給タービン回転数としてのモーター250回転数と機関回転数検出値から
排気圧を推定するなど、代換手段により排気圧検知手段を省略することも可能である。
【実施例9】
【0056】
図13以下は、第1の実施例のタービンのノズル開閉弁に対して、第7の課題解決手段
によるタービンのノズル数制御システムを適用した場合の機構説明図である。図13(A
)図は開閉弁310とその駆動ギヤ361を示す部分図である。タービン、ハウジング等
は省略してある。駆動ギヤはシャフト361b部分を断面として表示しており、この部分
がハウジング340に回転可能に勘合している。駆動ギヤが60°回転するごとに開閉弁
はノズルを2つずつ増減する。310bはハウジング340にある2点鎖線で示した溝に
対して開閉弁の可動範囲を決めているストッパーである。
【0057】
図13(B)図は、ハウジング340の外部にある駆動ギヤと一体となっているカム3
61cと、スプリング362でカムに押し付けられたローラー付アーム363による位置
決め機構を示している。駆動ギヤを60°ごとに位置を固定する働きをしている。本図で
駆動ギヤ361は省略してある。
【0058】
図14は、送り機構を示している。駆動ギヤにはカム361cを介して一体となってい
るリング361gが備えられおり、外側に6つの爪361dと内側に6つの溝361fが
形成されている。このリングの内側には右回り用と左回り用のラチェット364とラチェ
ットスプリング365が組み込まれたラチェットホルダー366が摺動回転可能に勘合し
ている。ラチェットホルダー366は断面を示しているがハッチングは省略している。左
図が標準位置を示し、ここからでは、ラチェットホルダーが左右どちらに回転しても、ラ
チェットが溝361fにかみ合い駆動ギヤを共に回転させる。右図はラチェットホルダー
が標準位置から右に60°回転した動作状態を示している。動作位置からラチェットホル
ダーが左図の標準位置に戻る場合には、ハウジングに固定されたラチェットコントロール
プレート367の存在により、回転する方向のラチェット364は引っ込み、溝にかから
ずに、駆動ギヤは位置決め機構により右図の位置に留まる。ラチェットコントロールプレ
ートは同時にラチェットホルダーがリング361gから抜けるのを防止している。
【0059】
2段飛び防止プレート368は、ハウジングに固定されたピン369に回転可能に勘合
されており、左図の標準状態では駆動ギヤの動きと干渉しないが、長穴368hの内側に
勘合しているピン370aの作動により回転し、右図のように動作状態では爪368bが
駆動ギヤの爪361dと干渉し、1動作で60°を超えて駆動ギヤが回転するのを防止す
る。
【0060】
図15は、駆動レバー370と圧力回路の説明図である。レバー370はプレート状の
もので、前出のピン370aはこのレバーの両面に突き出した形で一体に形成されている
。飛び越し防止プレート368はレバーの背面にある。レバーには、先端にラチェットホ
ルダーに形成されたギヤ365gと噛合うギヤ370gが形成されており、シャフト37
0bを中心に回転揺動することにより、ラチェットホルダーに回転を与える。レバーに形
成された長穴370hには固定ピン369が貫通しており、レバーの揺動角を制限してい
る。スプリング371は、固定ピン369とレバーに形成されたピン370aを共に弾性
的にはさむ形で組み込まれており、外力がかからない状態ではレバーやピストンを標準位
置に戻す働きをしている。
【0061】
流体回路図の中の記号でEは排気圧などのタービン入口圧、Xは大気圧を示している。
内燃機関の排気には圧力の脈動があるので、先ずタービン入口圧は小型の排気チャンバー
88に導かれ、圧力の安定化が図られる。本駆動システムは、この排気チャンバーの高圧
ガスを動力源としている。各バルブは断面を示しているがハッチングは省略している。
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【0062】
レバーには2つのポペットバルブ372と373を作動させるカム370cが形成され
ている。レバーが標準位置にある場合には、バルブ372は開いており、ガスをバルブ3
76、377に供給している。ダイヤフラムバルブ374はチャンバー内のガス圧が適切
な場合はスプリング375と釣り合っているが、その圧に対して一定以上圧力が変化する
と、バルブ376、377を支えているスプリング378に打ち勝って、片方のバルブを
開き、ピストン91、92の一方を駆動する。
【0063】
タービン入口圧Eが上昇すると、ダイヤフラムバルブ374は右に動き、バルブ366
が開きピストン91が駆動され、レバーは下に動き、ラチェットホルダーと駆動ギヤを右
に回し、位置決め機構のカムによるトルク抵抗の大きい部分を越えると、バルブ372は
閉じるが、ピストン内に残る圧がオリフィスから抜ける間にレバーの動作は継続される。
レバーの動作完了時には駆動ギヤは位置決め機構により60°回転し、その位置に留まる
。開閉弁はその動きにより、作動ノズルを2つ増やす。このとき、位置決め機構のカム山
をローラーが越えた後、レバーに備えられたカム370cによりバルブ373が開き、ダ
イヤフラムバルブ374が作動していた場合には次の動作に備え、ピストン91の圧を速
やかに大気に開放する。ダイヤフラムバルブ374が作動していない場合にも、オリフィ
スから圧が抜ける。ピストンの圧が抜けるとスプリング371の作用により、レバー、ラ
チェットホルダーおよびピストンは標準位置に戻る。
【0064】
逆に入口圧Eが下がると、ピストン92が駆動され、レバーは上に動き、以下同様に開
閉弁は作動ノズルを2つ減らす。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明による可変ノズル数ガスタービンは、ガス流量の変動の大きい使用分野で、ガス
流量に関わらず常に効率が高く、省エネルギーの出力ガスタービンとして利用性が高い。
本発明のタービン圧縮機も含めて小型のガスタービン機関に利用する場合には、従来に比
較してパーシャル領域でも効率の高いガスタービン機関を実現することができる。
【0066】
本発明によるタービンを容積型内燃機関の排気タービンや過給タービンとして利用すれ
ば、機関が負荷変動によりガス流量が変化してもこれらのタービンは効率を高く保つこと
ができ、生じた余剰出力を発電等に利用可能になるので、利用性が高い。また本発明の回
生機付タービン式圧縮機はサージの発生を無くすることができ、流量に関係なく圧縮圧力
を高められるので、これを過給機として利用した容積型機関は、スロットルバルブに変わ
り過給圧によりトルクを制御することができ、パーシャル域で効率が高められる。またフ
ラットなトルク特性を得ることができるので、自動変速機や発電機と組み合わせるときに
全体のシステムがコンパクトにできる利点がある。
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【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
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【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
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フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.,DB名)
F02B 37/22
F01D 17/18
F02B 41/10 |