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誰かに家を貸す場合、その行為一つ一つに借地借家法の適用があります。そのためこの法律に反する契約をしてしまうと、その契約は無効となってしまいます。
契約期間(いつ出て行ってもらえるか?を決める)
〈1〉1年未満の契約期間を定めた場合はその期限の部分のみ無効となり、期限の定めの無い契約とみなされます。従って、期限を定める場合は1年以上の期限でなければなりません。
そして、期限を定めた以上はその間明渡し要求は出来ず、また期限到来したとしても法的に更新が予定されているため、同様に明渡し要求出来ません。ある程度長期の契約を結ぶ場合には、期限を定めない方が有利かもしれません。また、「いつでも出て行きます。」との契約はそれ自体無効です。
〈2〉あらかじめ更新しない借地・借家契約をすることはできるか?
あらかじめ、更新しないことを約束して、一定期間の経過によって借家契約が終了し、借主は建物を明け渡さなければならない契約も認められており、これを「定期借家契約」といいます。
~「定期借家契約」について~
- 契約期間は1年未満でも20年以上でも自由に定めることができます。
- 更新はなく期間満了にともない、「正当事由」なくして契約が終了します。
- 賃料改定に関する特約は原則として有効で、契約期間中に賃料の増減額請求ができません。
- 契約期間中、原則として解約できません。
~「定期借家契約」の締結の方法~
- 公正証書などの書面によって契約を締結します。
- 契約書のタイトルのみ「定期借家契約」とするのではなく、次の2点についてきちんと定めます。
①契約の更新がない旨
②明確な契約期間
- さらに貸主から借主に対して、事前に書面とともにする説明義務が課されます。
~「定期借地権」~
借地契約の「正当事由」の制度を原則としつつ、例外的に一定の要件を満たすことで期間満了時に必ず土地の返還を受けられる「定期借地制度」が認められています。
~「定期借地権の種類」~
- 一般の定期借地権
- 建物譲渡特約付借地権
- 事業用定期借地権
用途制限(貸す家の使用目的をはっきり決めておく)
無断譲渡・転貸の禁止を定める
あとで紛争にならないためにも、契約書に記載しておきましょう。
賃貸借契約書にはどのような事を定めればよいのでしょう
~具体例~
【借地権】
- 土地賃貸借
- 契約期間
- 契約の更新
- 賃料
- 保証金
- 賃貸借の目的
- 土地上の建物の種類・構造
- 借地上建物の増改築禁止特約
- 禁止行為
- 公租公課の負担
- 契約の解除
- 原状回復義務
- 建物買取請求権(あらかじめ放棄させるような特約は無効です。)
【借家権】
- 建物賃貸借
- 契約期間
- 契約の更新
- 賃料、敷金借主と、その同居人の表示
- 建物の使用目的
- 禁止事項
- 公租公課の負担
- 貸主による立ち入りの承諾
- 貸主の修繕義務
- 契約の解除
- 期間内解約
- 原状回復義務
- 造作買取請求権
以上が契約において定めるべき代表な項目です。
保証人を立てさせる際の注意点
①まず保証の種類ですが、連帯保証にすべきです。
②契約書にはどのように記載すればよいでしょう。
「○○は、賃貸借契約から生ずる借主の一切の債務について借主と連帯して責任をおう。」の一項を挿入し、「契約の更新があっても保証の責に任ずる」旨の特約等も付加し、署名捺印をもらうのが良いでしょう。
借主と保証人の身元を確認するには?
【借主と保証人が個人の場合】
住民票
身分証明書(免許証・パスポート等)の写し
戸籍謄本
印鑑証明書
給与証明書・源泉徴収票等、資力を確認できるもの
【借主と保証人が法人の場合】
商業登記簿謄本
代表印の印鑑証明書
確定申告書・決算書の写し等、資力を確認できるもの
家を借りるときの契約上の注意点について
①期間 期間を定める場合、定期借家(借地借家法38条)にしない場合、1年以上の期間を以て定めます。これ以下の期間は定めの無いものとみなされます。期間を定めた場合、期限が切れても「正当事由」がないと明渡しは請求されません。
②家賃 契約時に家賃の額を決めます。そして、月末払い、前払い等の支払い方法を決めます。契約時に差し入れる敷金の額、償却方法等も話し合い、契約書に記載するべきです。
③使用目的 住居に使うのか、店舗として利用するのか、工場を営むのか、その使用目的を契約書に記載します。
④譲渡・転貸の可否 無断譲渡・無断転貸は、解除原因となります。貸主がこれらを可とするのであれば、契約書に記載してもらわなければなりません。この点、「賃借人が賃貸人の承諾無く第三者に賃借物の使用収益をさせた場合においても、賃借人の行為が賃貸人に対する背信的行為と認めるに足らない特段の事情がある場合においては、民法612条の解除権は発生しない」ものとする最高裁判決があります。つまり、"賃貸借契約は信頼関係に基づく継続的契約である以上、解除するには信頼関係破壊の事実を要する"としたものです。
賃貸借契約書にはどのような事を定めればよいのでしょう。
【借地権】
| ・土地賃貸借 |
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・借地上建物の増改築禁止特約 |
| ・契約期間 |
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・禁止行為 |
| ・契約の更新 |
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・公租公課の負担 |
| ・賃料 |
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・契約の解除 |
| ・保証金 |
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・原状回復義務 |
| ・賃貸借の目的 |
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・建物買取請求権
(あらかじめ放棄する特約は無効です) |
【借家権】
| ・建物賃貸借 |
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・公租公課の負担 |
| ・契約期間 |
|
・貸主による立ち入りの承諾 |
| ・契約の更新 |
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・貸主の修繕義務 |
| ・賃料、敷金 |
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・契約の解除 |
| ・借主とその同居人の表示 |
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・期間内契約 |
| ・建物の使用目的 |
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・原状回復義務 |
| ・禁止事項 |
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・造作買取請求権 |
以上が契約において定めるべき代表的な項目です。
まず、契約期間の確認は重要です。多くの場合2年契約で、更新する場合には、更新料として家賃1ヶ月支払い更新手続きをする事が一般的ですが、物件・貸主の方針により契約条件は様々です。
原状回復義務も重要なポイントです。退去時のクリーニング、壁紙の張替え等、どこまで借主の負担になるのか、明確に決めておくことによって、後々のトラブルを防ぐ事が出来ます。
一定の割合で家賃を増額する契約条項の有効性
結論から言うと賃貸借契約の内容は、当事者間で自由に決めることができます。 従ってこのような契約も有効となります。
但し、借主の権利を不当に侵害するような内容のものであれば、無効とされる場合もあります。
駐車場つきマンション
この場合、問題となるのが駐車場部分のみの更新拒絶の可否についてです。
〈マンションの貸主と駐車場の貸主が別人物〉
マンションおよび駐車場の賃貸借契約が別個の契約によってなされた場合には、これらの法律関係はそれぞれ別個独立した権利義務関係に基づいていることになります。
そして駐車場利用契約には、旧借家法や借地借家法が適用されないため、更新を拒絶した場合、本契約は終了し、借主の駐車場返還義務が生じます。
〈マンションの貸主と駐車場の貸主が同一人物〉
マンション賃貸借契約書と同一の契約書の中に駐車場の利用権が定められており、一体となっている場合には、駐車場利用部分について更新拒絶することは出来ません。
よってこの場合借主としては、駐車場を返還する必要はありません。
社宅使用契約
社宅使用契約は、会社と従業員の間に雇用契約という特別の人的な関係がありそのことが建物の使用と結びついていることに特徴があります。
~結びつきの内容~
- 社宅の使用が労務の提供と密接に結びついている場合。
- 社宅の使用が労務の提供と密接に結びついてはいないが、会社が従業員に対する福利厚生の一環として生活・通勤の便宜を図る手段としている場合。
~社宅使用契約の効果~
従業員が退職するなど、会社からの福利厚生を受ける権利、あるいは建物使用の根拠を失うなどした場合、社宅は明渡さなければならないとされています。
その根拠としては、その性質が特殊な建物使用契約であり、そもそも借地借家法が適用されないからだ、あるいは賃貸借契約ではあるけれども借地借家法が適用されないからだ、等と解釈されています。
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